ハルとお別れする日が来てしまいました
祭壇にハルの小さな骨壷が置いてあり、ハルの遺影写真が私をみつめています
『大丈夫、おじいちゃんも一緒だからね』
そう私の父もこの日、一緒のお墓に入ることになりました
実はこの墓地は父の為に買っていたもので、お墓参りが遠くて大変だから・・・
と言う理由で数年前に母が購入していたものでした
お墓はとても見晴らしの良い高台にあります
この日も紅葉がとてもきれいでした
お義父さん、お義母さん達がアパートに到着し、
みんなで喪服に着替えて家を出ようとした時、近所のお爺さんがびっくりした様子で話しかけてきました
『亡くなったの!?』
遺影写真や遺骨を持っていたので、とても驚いた様子でした
そのお爺さんはよくアパートの前で日向ぼっこをしている方で、
ハルの事も『かわいいね~』と良く言ってくれた方でした
私はなんて言ったらいいかわからず、うなずく事しかできませんでした
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お墓に着くとすでに母達が来ていました
墓石屋さんも納骨の準備をしていました
淡いピンク色のお墓は遠くからでもよく見えます
墓石には『心のなかに・・・』と言う文字を彫ってもらいました
とても綺麗で可愛いお墓が出来ていました
私達はお花や供物、ミルクなどをお供えし、準備を見守っていました
ダイゴはお墓の周りの石(珊瑚や貝で出来ている)が珍しく
『貝がある!またあった~!』と
はしゃぎまわっています
私はハルを大事に抱っこしていましたが、もう時間が来てしまいました
父とハルを麻の袋に移し変え、お墓に入れました
父と寄り添うように入れました
そしてお墓が閉じられていきました
ご住職にお経を唱えていただいている間、涙が止まりませんでした
『ハル、おじいちゃんと仲良くね・・・』
『お父さん、子守お願いね・・・』
そしてお線香をあげ、あっと言う間に納骨が終わってしまいました
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家に着いても何か忘れているような、ぽっかり穴の開いたような感じで、
ハルの祭壇には遺骨だけがなくなっていました
でも、もともと遺影写真で遺骨が隠れていたので祭壇はガランとした状態ではなく
いつもと同じような祭壇でした
でもハルの位牌は葬儀用に使ったものからかわいい位牌に変わり、新しいハルが我が家にやってきました
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